ドゥルパドヴォイスと楽器タンプーラ

ドゥルパドはインドのヴェーダの叡智から発展した歌唱法だ。

お経でもマントラでもいいけど、それらをずっと続けたことがある人達ならば、なんとなくわかるかも知れない、独特のヴァイブレーションがある。あれが生命力なんだと言う。

ドゥルパドは歌だけど、私達は歌っているわけではなく、バイブレーション、命を作っているんだよとグルジの一人、ラーマカント氏は教えてくれた。(私の師匠はGundecha Brothers)

ドゥルパド声楽にとって、大切な伴奏楽器タンプーラは大きな弦楽器だ。ギターと構造は似てるけど、ブリッジに糸が挟んであるのだ。タンプーラから糸を抜くとまるでギターのようなクリアな音になる。なんで糸が挟んであるのか?

タンプーラは人に見立てて作られたとグルジは言う。人の声にピッタリ溶け合うように作られたんだ。

ナーダ音に自己が溶け消えていく、そんな体験の為にタンプーラはあるんだよ。